【正多面体が100均に!】頂点の数・辺の数の理解補助に

正多面体はイメージしにくい?

【正多面体】というものがあります。

 

【正四面体】

 

【正六面体】

 

【正八面体】

 

【正十二面体】

 

【正二十面体】

 

と五種類ある、数学や受験算数でお馴染みの立体です。

正多面体 全五種類
正多面体 全五種類

問題は、この【正多面体】の教え方というか、導入です。

 

なんというか、うまく表現しにくいのですが、【正多面体】になると、

 

全体的に生徒の反応が弱くなっちゃう

 

というか、

 

薄くなっちゃう

 

というか、

 

スムーズにいかなくなっちゃう

 

感じなんですね。

 

 

 

他塾の方に聞いても似たような感じだそうでして、テキストに【正多面体】の図が載ってはいるものの、二次元の平面図ということもあり、生徒にとっては立体としてイメージしにくいのかもしれません。

典型的な【正多面体】のテキスト図
典型的な【正多面体】のテキスト図

特に【正四面体】【正八面体】【正二十面体】は「正角形」でできているのに、【正十二面体】は「正角形」で構成されているということが、ピンとこないようです。

 

また、過去に【正四面体】をピラミッド形と思い込む生徒もいました😢

正四面体 ピラミッド形ではない
正四面体(ピラミッドではないんです😢)

結局、イメージしにくいので「頂点の数・辺の数」を計算で導くのが困難になってしまい、丸暗記しようとする生徒も出てきてしまいます😢

 

「いやいや、流石に丸暗記は無理でしょ」

 

と思うのですが、世の中には

 

「語呂合わせで丸暗記しちゃおう」

 

という方針の塾もあるそうでして・・

おなじみ正六面体(立方体)
おなじみ正六面体(立方体)

語呂合わせ派の塾さんを敵に回すつもりはないのですが、「頂点の数・辺の数」はやっぱり計算で出してほしい。

 

ただ、計算するには【正多面体】をきちんと立体としてイメージできる必要がある・・

 

なんか、こう、堂々巡りでした。

正八面体
正八面体

もちろん、模型を使うことも考えました。

 

立体については理屈ではなく、実物を手に取ってみるのが一番ですからね。

 

実際に触れてみればイメージがつかめます。

 

ただ、市販されている模型は耐久性に難がありまして、そして業務用の本格的な模型はなかなかに高価でして、これを全五種類、対象生徒全員に配布する(進呈する)というのはちょっと難しい・・

セリアに正多面体が!

セリアの多面ダイス(税込110円)
セリアの多面ダイス 2021年夏頃(?)に販売開始らしいです

そんな中、他塾の方から【100均に正多面体が売っている!】と教えてもらいました!

 

正多面体 全五種類が入って税込110円!

 

一個110円ではなく、全五種類が入って110円です。

 

(費用的には大変ありがたいのですけど、これって、100均ショップとして採算に合うのでしょうか?)

ちなみにダイソーさんではなくセリアさんです。

 

(セリアさんの大型店でよく見かけます。小型店にはあまり置いてない印象です)

【正四面体】【正八面体】【正二十面体】

イメージしにくい正二十面体
イメージしにくい正二十面体

これなら実際に生徒に配布する(進呈する)事ができます。余裕でできます(笑)

 

そして実物に触れることができれば、こっちのものです(笑)

 

生徒に【正多面体】全五種類を渡し、まずは「正角形」シリーズの【正四面体】【正八面体】【正二十面体】を目の前に並べてもらいます。

 

その際、事前に「正角形」の一つの内角は60°という、当たり前のことを確認しておきます。

 

で、とんがったところ(頂点)が真上に来るようにして【正四面体】【正八面体】【正二十面体】を上からのぞき込んでもらいます。

 

すると【正四面体】は「正角形」三枚が集合して頂点が構成されていることがわかります。

 

同様に【正八面体】は「正角形」四枚が集合して頂点が構成されていて、そして【正二十面体】は「正角形」五枚が集合して頂点ができていることがわかります。

 

ちなみに「正角形」の集合が六枚になると「正角形」の一つの内角は60°ですので、60°×6=360°と平面になってしまい、とんがったところ(頂点)は作ることが出来ないなんてことも、あっさりとわかってもらえます。 

 

 

 

こうやって文字に書くとわかりにくいのですが(笑)、実際には実物を手に取ってもらいながらの説明ですので、結構スムーズに理解してもらえます。

【正六面体】

「正角形」の次は「正角形」シリーズの【正六面体】です。

僕は【正多面体】の時は、なるべく正方形と言わずに「正角形」、立方体と言わずに【正六面体】と言うように意識しているのですが、どうやら生徒にとってはどっちでもいいみたいです(笑)

もちろん「正角形」の一つの内角は90°という、超当たり前のことを確認しておきます。

 

で、とんがったところ(頂点)が真上に来るようにして【正六面体】を上からのぞき込んでもらい、「正角形」三枚が集合して頂点が構成されている事を確認してもらいます。

 

ちなみに「正角形」の集合が四枚になると、90°×4=360°と平面になってしまい、頂点は作成不可能なことも、理解してもらえます。

【正十二面体】

正十二面体もイメージしにくい
正十二面体もイメージしにくい

最後に「正角形」シリーズの【正十二面体】です。

 

ここであらかじめ「正角形」の一つの内角は180°×3÷5=108°を確認しておきます。

 

そして頂点が真上に来るようにして【正十二面体】を上からのぞき込んでもらい、「正角形」三枚が集合して頂点が構成されている事を確認してもらいます。

 

ちなみに「正角形」の集合が四枚になると、108°×4=432°と360°を超えてしまい、頂点は作成不可能なことも、あっさりとわかってもらえます。

なお、「正角形」➡「正角形」➡「正角形」ときたので、次は「正角形」だ!と行きたいところですが・・

 

「正角形」の一つの内角は120°ですので、「正角形」が三枚集合するだけで120°×3=360°と平面になってしまい、頂点を作れません。

 

同様に「正角形」「正角形」「正角形」・・も頂点を作れません。

頂点の数・辺の数

【正多面体】をきちんと立体としてイメージできるようになったら「頂点の数・辺の数」が計算で出せるはずです。

 

【正十二面体】を例にして考えてみます。

 

 

 

頂点の数

面の形は「正角形」ですから、一つの面に頂点は5個。

 

そしてその「正角形」が12面あるのですから、本来、頂点の数は5×12=60個となるはずです。

 

しかし実際には、三つの頂点が重複して一つの頂点になっているので、60÷3=20個となります。

 

 

 

辺の数

やはり「正角形」ですから、一つの面に辺は5本。

 

そしてその「正角形」が12面あるのですから、本来、辺の数は5×12=60本となるはずです。

 

しかし実際には、各面が立体として組み合わさるときに、二本の辺が重なって一本の辺になっているので、60÷2=30本となります。

次に【正二十面体】を例にして考えてみます。

 

 

 

頂点の数

面の形は「正角形」ですから、一つの面に頂点は3個。

 

そしてその「正角形」が20面あるのですから、本来、頂点の数は3×20=60個となるはずです。

 

しかし実際には、五つの頂点が重複して一つの頂点になっているので、60÷5=12個となります。

 

 

 

辺の数

やはり「正角形」ですから、一つの面に辺は3本。

 

そしてその「正角形」が20面あるのですから、本来、辺の数は3×20=60本となるはずです。

 

しかし実際には、各面が立体として組み合わさるときに、二本の辺が重なって一本の辺になっているので、60÷2=30本となります。

同様に他の【正多面体】の「頂点の数・辺の数」を計算すると、以下の表のようになります。

 

頂点
【正四面体】 4面 4

6

【正六面体】 6面 8

12

【正八面体】 8面 6

12

【正十二面体】

12

20

30

【正二十面体】

20

12 30

なお【正六面体】と【正八面体】は、面の数と頂点の数が入れ替わる関係です。

 

頂点
【正四面体】 4面 4

6

【正六面体】 6面 8

12

【正八面体】 8面 6

12

【正十二面体】

12

20

30

【正二十面体】

20

12 30

同様に【正十二面体】と【正二十面体】も面の数と頂点の数が入れ替わっています。

 

頂点
【正四面体】 4面 4

6

【正六面体】 6面 8

12

【正八面体】 8面 6

12

【正十二面体】

12

20

30

【正二十面体】

20

12 30

ちなみに【正四面体】は、自分自身と(?)面の数と頂点の数が入れ替わる関係です。

 

頂点
【正四面体】 4面 4

6

【正六面体】 6面 8

12

【正八面体】 8面 6

12

【正十二面体】

12

20

30

【正二十面体】

20

12 30

もちろん、面・頂点・辺のうち二つを出し、後は【オイラーの多面体定理】を利用してもOKです。

【オイラーの多面体定理】

 

頂点の数-辺の数+面の数=2

セリアのTRPG用多面ダイス

なお、このセリアのサイコロ(ダイス)には、【正四面体】【正六面体】【正八面体】【正十二面体】【正二十面体】の五種類に加え、何故か謎の(?)「十面体」が二つも入っています。

十面体ダイス2個
十面体ダイス2個

 

もちろん、この「十面体」は【正多面体】ではありません。

 

僕は最初戸惑ったのですが、そもそもこの商品は、【正多面体】の理解補助のために製作されたものではなく、【テーブルトーク ロールプレイングゲーム(TRPG)】というゲーム(全く知らなかったです。すみません)用に作られたものなんですね。

 

確かに袋には「TRPG用多面ダイス」と書いてあります。

 

どこにも「正多面体の理解に最適!」なんて書いてありません(笑)

 

どうやら「おおっ! 正多面体が100均に!!」と騒いでいるのは、僕たち塾関係者だけ(厳密には、僕の周りの塾関係者だけ)で、世間一般的には「TRPG用ダイスが100均に登場!」的な認識のようです。

算数・数学における語呂合わせ

なお、上記で【正多面体】の「頂点の数・辺の数」を語呂合わせで丸暗記するのを否定的に書いてしまいましたが、算数・数学における語呂合わせの全てを否定するつもりはありません。

 

賛否両論あると思いますが、僕は平方数(2乗)や三角関数のところでは、よく語呂合わせを使います。

参考ブログ