星新一 ショートショートコンテストについて思うこと

【星新一】


朝日新聞(六日)の星新一特集を読んでいて、ふと高校~大学時代を思い出したのですが‥

 

 

 

高校生の時は、本ばかり読んでいました。

 

それも純文学とかではなく、星新一をはじめとする軽い短編小説ばかりです。

 

 

 

きっかけは高校入学でした。

 

僕の入学した中大附属高校(小金井市)は大学附属ということもあり、極端に勉強しなくてよい校風(←当時)で、そして異様に巨大な図書館のある学校でした。

 

 

 

「勉強しなくていいし、本は読み放題!」という、僕にとっては天国(?)のような環境でした。

 

 

 

色々なジャンルの本を読み始めたのですが、どうやら自分はSF系の短編小説が好きらしく、星新一(ショートショート)⇒筒井康隆(短編)⇒小松左京(短編)と乱読し、また星新一を読み返し始めて高三を迎えます。

【小説現代 ショートショート・コンテスト】


そしてこの頃、月刊小説現代(講談社)に「星新一ショートショート・コンテスト」という読者投稿コーナーがあるのを知ります。

 

 

 

これは、一般読者が投稿したショートショート(原稿用紙十枚以内の作品。後に七枚以内に変更)の中から、星氏が毎月5~6作品を選び、掲載するというものです。

 

しかも星氏の選評付き。

小説現代【ショートショート・コンテスト】
小説現代【ショートショート・コンテスト】

ここで僕は、なぜか「投稿してみよう」と思ったんですね。

 

それまで文章なんて書いたことなかったし、そもそも「書く」ということについて興味を持ったことすらなかったのに、なぜか「書いてみよう」と思ったんですね。

 

 

 

もちろん最初は何も書けません。

 

一行も書けません。

 

何から書き始めてよいのかすら、わかりません。

 

 

 

結局、一行目(書き出し)を意識して、もう一回「星新一⇒筒井康隆⇒小松左京」と読み返すことからスタートしました。

 

プロはどうやって書き始めているのかを、自分なりに分析してみようと思ったのです。

 

 

 

その後はもう、試行錯誤の連続です。

 

ものすんごく頑張りました。

 

今思うと、文芸部とかに所属した方がよかったのかもしれませんが、そんなことは考えも及ばず、一人で黙々と書いていました。

 

 

 

三年間、がむしゃらに頑張ったのですが、結局作品掲載一回という散々な結果に終わります。

 

(他に予選通過が二回)

 

 

 

数ヶ月に一度は作品を掲載される常連投稿者の方が多い中、「三年で一回」です(笑)

三年で一回・・
三年で一回・・

さすがに、これはもう「(文章方面は)向いてないんじゃないのかな」と思うようになりました。

 

 

 

時期的には大学三年になる春、周りが【就職】とか【大学院】とか【司法試験】などの単語を言い出し始める頃のことです。

 

みんなが「卒業後」という現実を意識し始める中で、僕自身も「いつまでも、みのりのないことをやっていてもなあ」と思うようになります。

 

 

 

また、授業そっちのけで投稿していたため、単位取得が微妙になり始めていました。

 

「卒業後」云々より、まず「卒業」です。

 

残り二年を頑張り、きちんと四年で卒業しなければなりません。

 

結局、授業にしっかりと出ることにしました。(←学生の本来あるべき姿ですね)

 

 

 

授業に毎日出席するにつれ、次第に投稿回数は減っていきました。

 

というか、文章を書く時間的余裕がなくなっていきました。

 

まあ、学年相当の単位に加え、取りこぼした一年~二年の単位も取得しようというのですから、時間がなくなるのは当たり前のことです。

 

 

 

なんとか無事四年で卒業し社会人になったものの、社会人には時間的余裕なんぞはありません。

 

(器用な方なら時間を生み出せるのかもしれませんが、僕には無理でした)

 

 

 

ふと気が付いたら、文章の世界から遠ざかっていた感じです。

 

(まあ、今考えると、忙しいのを理由に文章の世界から逃げちゃったような気もするんですが…)

 

 

 

ちなみに唯一の掲載作は、その後

 

「ショートショートの広場3」(星新一編・講談社文庫)

 

収録されるという、大変ありがたいことになったのですが、今検索してみたら、どうやら絶版になっているようです😢

同姓同名の小説家


2016年10月7日追記 

あの、なんでも僕と同姓同名の小説家の方がいるそうでして…

 

当然ですが、僕はこの方ではありません。

 

このブログを見て、どうも勘違いされた方がいるみたいで…

 

僕は人生において、原稿用紙十枚以上の文章を書いたことないです。

 

というか、書けないです(笑)

作品掲載という「結果」


ブログのリニューアルに伴う追記

 

上記ブログを書いた後、生徒から「小説雑誌に投稿していたなんて初耳」といわれたのですが、初耳もなにも「小説雑誌に投稿していた」なんて恥ずかしくて、人生において誰にも言ったことないです(笑)

 

 

 

普通、星新一を読み始めるのは小学校高学年くらいだし、中学生になったら卒業する人も多いし、

 

 

 

そんな中「高校生になって星新一を読み始めましたっ」なんて人に言うのは、ちょっと恥ずかしいというのもありましたし…

 

 

 

それに上記ブログにも書きましたけど、常連の方って、本当に二~三ヶ月に一度は作品掲載されていたんです。

 

 

 

特に、常連中の常連「齋藤さん」なんて毎月のように掲載されていて、それどころか講談社ノベルズから書き下ろし作品で商業デビューするという、なんかものすごいことになっちゃって…

 

 

 

もちろん「おお、斎藤さん、すげえ!!!」とは思うんですけど、一方で自分のダメダメさを認識しちゃう感じでして…

 

 

 

上記ブログには「忙しいのを理由に文章の世界から逃げちゃったような気もするんですが… 」なんて書きましたが、

 

 

 

厳密に言うと、なんというか、文章を書くのが辛くなっちゃったというか、苦手になっちゃったというか…

 

 

 

もう「投稿していた」という事実そのものを、記憶の底に封じ込めたくなっちゃった感じでして…

 

 

 

ただ最近になって、一回とはいえ、作品掲載という「結果」を残せたんだから、まあ、そこまでダメダメというほどでもなかったのかな…

 

とも思うようになったりしてはいたんですね。

 

 

 

そんな時、新聞に星新一特集が載ったりするもんだから、なんか昔を思い出して、ついついブログに書いちゃったんですよね…

 

 

 

今回、ブログのリニューアルを機に削除しようかなとも思ったんですが、せっかく書いたんだし、とりあえずこのままにしときます。

関連ブログ(主宰者の個人的なこと)














日大二で思い出したのですが・・

 

(2021年11月追記あり)





星新一 ショートショートコンテストについて思うこと(←今お読みのブログ)